12月18日(木)午後2時から、とかちプラザ講習室402において「高齢者にまつわる法律問題~消費者被害、相続、交通事故」をテーマに、25名が参加して講座を開催しました。

 

当日は、弁護士の丸谷 誠氏を講師にお迎えし、具体的な事例を交えながら、分かりやすくご説明いただきました。参加者の皆さんは、メモを取りながら熱心に講師の話に聞き入っていました。

【始めに】
・講師は釧路弁護士会に所属していること。
・釧路弁護士会では、毎週火曜日に各市町村を巡回する無料法律相談「おなやみごと相談」を実施していること。
・相談日程は、釧路弁護士会のホームページで確認できること。
https://www.946jp.com/ben54/legal_advice/onayami.html

・帯広地区では、「多重債務」に関する夜間無料相談を毎週水曜日に実施していること。
※相談場所は担当弁護士の事務所となり、予約時に案内されることの説明がありました。
《お問い合わせ・事前予約》
釧路弁護士会帯広会館
電話:0155-66-4877
受付時間:月~金(09:00~17:00)

【消費者被害について】
・北海道における特殊詐欺被害額の推移が紹介され、2024年は年間約6億円であったのに対し、2025年は9月時点ですでに約17億円を超えており、前年を大幅に上回っているとの説明がありました。
・弁護士として対応した事例の中には、警察に相談していないケースも多く、新聞等で公表されている被害は氷山の一角であると考えられるとのことでした。
・近年は、SNS型投資詐欺やSNS型ロマンス詐欺が増加しており、利益が出ているように見せかけたり、容姿端麗な偽の画像を使って信用させるなどの手口が特徴であることが説明されました。
 
・「簡単に儲かる話」や「会ったことのない人からお金を要求される場合」は、すべて詐欺を疑うことが重要であると強調されました。
詐欺対策は未然防止が最も重要であり、被害回復のために訴訟を検討しても、相手の情報が不明で提訴できないケースが多いのが実情であるとのことでした。
・警察官を名乗る詐欺が多発しているほか、弁護士になりすました詐欺も発生しているとの注意喚起がありました。
・次のような場合、その人物は弁護士ではありません。
① 弁護士登録番号の存在を知らない
② 登録番号を暗記していない
③ 5桁ではない登録番号を名乗る
④ 日本弁護士連合会の弁護士情報提供サービス「ひまわりサーチ」に掲載されていない
・少しでも不審に感じた場合は、日本弁護士連合会のホームページで確認するよう呼びかけがありました。
https://www.bengoshikai.jp/

【交通事故について】
・交通事故における過失割合は、裁判所が定めた基準があり、弁護士や保険会社は「判例タイムズ」を参考にしていることが説明されました。

「自分は悪くない」と感じ、結果に納得できない場合もありますが、過去の判例に基づいて判断される部分があるため、弁護士や保険会社の説明をよく聞くことが大切であるとのことでした。
・過失割合が10対0の場合、0側の保険会社は示談交渉に関与できず、当事者本人が相手方保険会社と手続きを行う必要がある点について注意がありました。
・このような場合に弁護士に依頼すると、原則として弁護士費用は自己負担となるため、「弁護士費用特約」の活用について、任意保険会社に確認しておくことが勧められました。

【相続について】
・被相続人に配偶者や子どもがいない場合、相続人を特定するために多くの戸籍を集める必要があり、手続きに苦労することがあるため、親族が集まる機会に相談するなど、事前の備えが重要であると説明されました。

・令和5年4月から、相続により不動産を取得した場合は、相続登記が義務化されたことについて説明がありました。
・「相続土地国庫帰属制度」については、相続した土地を国庫に帰属させる制度であるものの、土地のみが対象で、建物を処分した後でなければ利用できないこと、また負担金が必要である点が紹介されました。
・詳しい内容については、法務省のホームページ等で確認するよう案内がありました。
https://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00454.html

最後に、法律問題で困ったときは、弁護士会の相談窓口を積極的に活用してほしいとの呼びかけがあり、講座は終了しました。